FreeBSD(98) インストールガイド 日付: 平成12年(2000年)01月17日 (月) FreeBSD(98) のインストールは、CD-ROM、1.2MB(2HC)、1.44MB(2HD) 形式のフロッ ピーディスクのほか、MS-DOS 形式および FreeBSD(98) のハードディスクから行な うことができます。また、ネットワークを経由して、FTP や NFS を用いてインス トールすることも可能です。 このドキュメントでは、FreeBSD(98) のインストールの簡単な説明を行ないます。 インストーラのメッセージや、"INSTALL" ファイル、や必要に応じて "sysinstall" のソースコード等を参考にしてください。 (注意1) インストールプログラムには、安全にインストール作業が行なえるようにさまざま なチェック機構が設けられています。しかし、全てのディスクの内容を消去してし まう危険性を否定することができません。したがって、ディスク上の重要なファイ ルなどのバックアップを完全に行なってからインストール作業を行なってください。 目次: 1. 基礎知識 1.1. 領域とパーティション 1.2. デバイス名 1.3. マウントポイント 1.4. キーボード 1.5. デバイスの設定 2. ハードウェア構成依存の情報 3. ブートフロッピー等の作成 3.1. フロッピーディスクの準備 3.2. kern.flp, mfsroot.flp の作成 3.2.1. FreeBSD(98) 上で作成する場合 3.2.2. MS-DOS 上で作成する場合 3.3. 配布ファイルの準備 4. インストール 4.1. メインメニュー 4.2. ドキュメント 4.3. オプションの設定 4.4. 領域確保 4.5. ディスクラベルの設定 4.6. 配布ファイルの選択 4.6.1. 配布ファイルのカスタマイズ 4.6.2. カーネルソースファイルのインストール 4.6.3. X Window System のインストール内容の設定 4.7. メディアの選択 4.7.1. FTP サイトの選択 4.7.2. NFS サーバの選択 4.7.3. ファイルシステムの選択 4.8. インストールの実行 5. FreeBSD(98) の設定 5.1. タイムゾーンの設定 5.2. root のパスワードの設定 6. FreeBSD(98) のリブート 6.1. リブート時の注意事項 6.1.1. /dev/sd0s1a on /: Specified device does not match mounted device で起動できない 6.1.2. 起動はできるが、一部のパーティションがマウントでき ない 7. secrdist のインストール -------------------------------------------------------------------------- 1. 基礎知識 まず、インストール時に知っておいた方がいい基礎的な事項について説明します。 以下の内容は、FreeBSD(98) をインストールする場合のみではなく、使用している 時も役に立つ知識ですので、必ず目を通してください。(すでに理解している方に は、くどい内容ですが御了承ください。) 1.1. 領域とパーティション ハードディスクは、すべてを一つの OS で使用することも、複数の OS で分割して 使用することもできます。また、一つの OS が 1 台のハードディスクを分割して、 あたかも複数のディスクが接続されているかのように使用することもあります。そ の、分割された一つ一つの部分を "領域" とよびます。この "領域" はしばしば " パーティション" とよばれることがありますが、このドキュメントでは両者を明確 に区別し、"パーティション" は後で述べるように、異なる意味で用います。 領域とは、いま述べたように、ハードディスクを見かけ上複数のドライブに見せか ける機能(この記述が正確か自信がないですが、そういうものだととりあえず思っ てください)で、一般的に PC-9801 アーキテクチャのハードディスクでは必ず使用 する機能です(大昔は違いましたが)。したがって、ディスク全体を 1 つの OS で 使う場合も 1 つの領域が存在します。この領域は、ハードディスクから起動する 時に、ハードディスク起動メニューで見ることができます。もし、表示されなけれ ば、TAB キーを押したまま起動してみてください (NEC 製 MS-DOS の場合) 。 FreeBSD(98) は、各ドライブに複数の FreeBSD(98) の領域を持つことができます が、起動可能にできるのは、各ドライブの最初にあらわれる FreeBSD(98) の領域 のみです。 * MS-DOS の FORMAT コマンドの "領域確保" や Windows95/98 の FDISK コマン ドを思い出してください。ただ、Windows95/98 の FDISK を FreeBSD(98) イン ストール以後に使用すると、FreeBSD(98) が起動できなくなりますので、注意 してください。 FreeBSD(98) は、この領域をさらに分割して使用します。この分割した単位を "パ ーティション" と呼びます。これは、FreeBSD(98) など、BSD-Unix 系 OS の機能 であり、実際は一つの領域の中に作成します。したがって、ハードディスク起動メ ニューで見ることはできません。FreeBSD(98) では、最大で 8 つのパーティショ ンを使用することができ、先頭から a パーティション、b パーティション、... h パーティションとよびます。このうち、b から d までのパーティションは特別 の意味を持ちます。また、起動ディスクでは a パーティションも特別の意味を持 ちます。 まず、起動ディスクの a パーティションは "ルートファイルシステム" とよび、 トップディレクトリになります。そこには、カーネルや、最低限必要なバイナリそ して、設定ファイルなどがおかれます。これは、他のパーティションが破壊されて もルートファイルシステムが無事であればとりあえず OS を起動することができる ようにするためです。FreeBSD(98) は、この a パーティションに最低でも 20MB を割り付ける必要があります。起動ディスクとして使用しなければ、たとえ a パ ーティションという名前であっても、そのような意味は持ちません。もちろん、安 全のため複数のドライブで FreeBSD(98) 起動できるようにしてあれば、それぞれ の a パーティションは特別の意味を持ちます。 b パーティションは "スワップ領域" とよばれ、実際に搭載しているメモリが足り なくなった時に、メモリの一部をコピーし、自由に使えるメモリを増やす目的で使 用されます(したがって、見かけ上メモリの量が増えることになります)。また、こ のパーティションは、カーネルに重大な障害が発生した時に、全メモリの内容を保 存するためにも使用されます(これを見て原因を突き止めることが可能になる場合 もあります)。このパーティションには最低でも実際に搭載しているメモリの 2 倍 の容量を割り付けます。また、それが 12MB に満たない時は 12MB にしてください。 c パーティションは、FreeBSD(98) で使用する領域全体を表し、d パーティション はドライブ全体を表します。 なお、FreeBSD(98) の領域と他の BSD-Unix 系の 386BSD(98) や NetBSD/pc98 の 領域を一つのドライブに共存させることはできません。これらの OS は、各領域が どんなOS で使用しているのかというフラグを共有しているからです。 1.2. デバイス名 各ドライブや、領域およびパーティションには必ず名前が付けられます。例えば、 da2s1a や、cd0a のような名前です。その先頭 2 文字は次のようになっています。 da SCSI ハードディスク cd SCSI CD-ROM st SCSI テープデバイス wd IDE ハードディスク fd フロッピーディスク 次の文字はドライブ番号です。ここで注意しなければならないのは、SCSI デバイ スの場合、ドライブ番号と SCSI ID が一致するとはかぎらないことです。各デバ イスの種類ごとに SCSI ID の小さいデバイスから検索し、見つけた順に 0 から番 号が割り振られます。ハードディスクや MO の場合、da2 や wd0 のようにドライ ブ番号で終了しているものは、そのドライブ全体を表します。また、wd0s1a のよ うな場合、この s1 の部分が領域番号になっています。もし、da2s3 というのがあ れば、これは、3 つ以上の領域に分割されているディスクの領域 3 を表していま す。最後に a-h の数字が降られている場合は、FreeBSD(98) のパーティションを 表しています。 また、a-h で終っていて s1 などの領域を示す部分がないこともあります。これは、 各ディスクの最初に見つかった FreeBSD(98) の領域のパーティションを表してい ます。 [参考] この説明はディスクなどの場合であり、コンソールやネットワーク機器な どのデバイス名にはあてはまりません。 1.3. マウントポイント FreeBSD(98) では、一旦起動した後は "ドライブ" という概念を用いません。 MS-DOS では、C ドライブとか A ドライブとかいいますが、FreeBSD(98) にはその ようなものは存在しません。各ドライブ中のパーティションを使用する場合は、見 かけ上ディレクトリを乗っとる形になります。たとえば、/usr というディレクト リが、da0s1e を表すようにするためには、そのパーティションと /usr というデ ィレクトリを結び付ける作業が必要になります。それを、"マウントする" といい ます。そして、マウントするディレクトリのことを "マウントポイント" といいま す。また、一旦マウントしたパーティションの中のディレクトリにさらに異なるパ ーティションをマウントすることもできます。このようにして、1 つのツリー構造 のディレクトリを作成します。ただし、前に説明したように起動ドライブの a パ ーティションは、その根幹にあたる "/" にマウントします。 1.4. キーボード メニュー画面やアプリケーションソフトウェアの説明に、どのキーを押すか書かれ ていることがあります。その内容は、多くの場合、AT 互換機用のキーボードのこ としか考えてありません。FreeBSD(98) では、以下のような読み変えが必要です。 AT 互換機 FreeBSD(98) ------ ----------- ALT GRPH ScrollLock vf3 Enter RETURN (ひんまがった矢印のあるキー) 1.5. デバイスの設定 デバイスには、割り込み番号や DMA チャンネルそれに、メモリウィンドウのアド レスを設定する必要があります。デバイスドライバによっては自動的に設定できる ものもありますが、そうでないものもあります。自動的に設定できないデバイスで、 カーネルの設定と実際の設定が異なる場合、そのデバイスが使用できないばかりか、 場合によっては起動できなかったり使用中にハングアップしたりすることがありま す。インストール時に使用するカーネルは、以下のように設定されています。 I/Oポート 割り込み番号 DMAチャンネル メモリウィンドウ SCSI 0x0cc0 irq 5 (INT1) drq 3 ---- IDE HDD(*) 0x0640 irq 9 (INT3) ---- ---- 拡張RS-232C 0x00d2 irq 5 (INT1) ---- ---- LANEED LD-BDN 0x00d8 irq 6 (INT2) ---- ---- EGY-98 0x00d8 irq 6 ---- ---- LGY-98 0x00d0 irq 6 ---- ---- IF-2766ET 0x56d0 irq 5 ---- ---- SIC-98 0x00d0 irq 6 ---- 0xd0000 PC-9801-108 0x0770 irq 6 ---- ---- LA-98 0x00d0 irq 6 ---- ---- CNET(98) 0xa3d0 irq 6 ---- 0xd0000 CNET(98)E/L 0x03d0 irq 6 ---- ---- RE1000 0x00d0 irq 3 ---- ---- 3C569C 0x40d0 irq 3 ---- ---- 3C589B 0x0300 irq 10 (INT41) ---- 0xe0000 マウス 0x7fd9 irq 13 (INT6) ---- ---- フロッピーディスク 0x0090 irq 11 (INT42) drq 2 ---- RS-232C 0x0030 irq 4 ---- ---- *) 古い EPSON のノートパソコンの場合は、自動的に I/O ポートを切替えます。 2. ハードウェア構成依存の情報 2.1. ICM 等のサードパーティ製の HD 起動メニューを使用している場合、インストール 後に FreeBSD(98) を起動できなくなることがあります。そのような場合は、 MS-DOS 附属の起動メニューに変更しておいてください。 2.2. SCSI ハードディスクにインストールする場合、SCSI ボードによっては、ハードデ ィスクのシリンダが実際と異なった値として認識される場合があります。それに起 因して、インストールの過程で newfs を実行した時にリブートがかかることがあ ります。そのような場合は、後述の fdisk を実行する部分で、`G' を押し、正し いハードディスクのパラメータを入力してください。 DOS の format コマンドで領域を確保しておくと、シリンダ数をあらかじめ確認し ておくことができます。シリンダ数が実際より多い場合はインストールできないの で注意してください。 注意! DOS の format コマンドで得られるシリンダ数は、ハードディスクドライ ブが SCSI コマンドの "mode sense" に対して答えるドライブパラメータ(page code 04; Rigid Disk Drive Geometry Page)の値と異なることがあります。 FreeBSD(98) は、DOS の format コマンドで得られるドライブの諸元と同じもの (初期化時に BIOS によって設定されます)を使用し、ディスクドライブの返す値は 使用しません。必ず、実際に使用するハードディスクと I/F ボードの組合せで、 DOS 上で確認してください。 2.3. SCSI ハードディスクにインストールする場合、バスマスターモードではハングア ップする可能性があります。その場合は DMA 転送モードにして使用してください。 3. ブートフロッピー等の作成 インストールに先立ち、kern.flp、mfsroot.flp という名前のディスクを作成して おきます。 3.1. フロッピーディスクの準備 インストールに使用するディスクは、3.5 インチ 1.44MB(2HD) 形式か 3.5 インチ 1.2MB(2HC) 形式か 5 インチ 1.2MB(2HC) 形式のフロッピーディスクです。 1.44MB(2HD) フロッピーが使えない機種では、512 バイト / セクタ、15 セクタ / トラック、80 シリンダの両面倍密度のいわゆる 2HC フォーマットを行ないます。 MS-DOS 上でこのフォーマットを行なうには、 (NEC製MS-DOSの場合) C> format x: /5 (EPSON製MS-DOSの場合) C> format x: /E というように、/5 または /E をつける必要があります。後ほど使用するバイナリ ーや 98 ファイル群も同じフォーマットのディスクにコピーして使用します。必要 な枚数分をフォーマットしておきましょう。ここで x: はフロッピーディスクのド ライブ名です。 3.2. kern.flp, mfsroot.flp の作成 標準のブート用フロッピーディスクは kern.flp と mfsroot.flp ファイルの2つ です。他に kern144.flp と kernide2.flp と kernide4.flp とkernuide.flp があ ります。これらはいずれも 1.2MB(2HC) フロッピー形式のインストール用ブートデ ィスクです。同じファイルを 1.44MB(2HD) フロッピー形式に書き込んで使用する こともできます。 kernide2.flp は ATAPI IDE CD-ROM がある機種で2台目以降の IDE ディスクにイ ンストールするとき使用します。 kernide4.flp はその他の機種で2台目以降の IDE ディスクにインストールすると き使用します。 kernuide.flp は I/O DATA の UIDE-98 を使用した機種で IDE ディスクにインス トールするとき使用します。 kernide2.flp、kernide4.flp、kernuide.flp 共にフロッピーディスクに書き込む 方法は kern.flp と同様です。 kernide2.flp、kernide4.flp、kernuide.flp のいずれかで、起動する場合も mfsroot.flp フロッピーディスクが必要です。 3.2.1. FreeBSD(98) 上で作成する場合 FreeBSD(98) では 1.2MB(2HC) 形式インストール用ディスクを作成する場合は、 1.2MB(2HC) 形式ディスクをドライブ 1 に挿入して、 % dd if=kern.flp of=/dev/rfd0.1200 と入力します。 1.44MB(2HD) フロッピーディスクを使う場合は % dd if=kern.flp of=/dev/rfd0.1440 です。 上記のコマンドが遅いようなら、 % dd if=kern.flp of=/dev/rfd0.1200 bs=15k % dd if=kern.flp of=/dev/rfd0.1440 bs=18k を試みてください。 3.2.2. MS-DOS 上で作成する場合 インストール用ディスクを作成するには、物理セクタの先頭から書き込む必要があ ります。物理セクタの先頭から書き込むため、tools98/dostools ディレクトリの 中の rawrite.exe という MS-DOS のツールを使用します。 注) tools ディレクトリに AT 互換機で使用する同名の rawrite.exe があります ので間違わないように注意してください。 まず、MS-DOS 上で、kern.flp などのファイルを用意し、それらのファイルのある ディレクトリで、 A> RAWRITE と実行してください。するとソースファイル名を尋ねてくるので、kern.flp など のファイル名を指定してください。次に、ドライブ番号を尋ねてくるので、 1.2MB(2HC) か 1.44MB(2HD) でフォーマットされたフロッピーディスクのあるドラ イブを指定してください。この時指定するのは、MS-DOS のドライブ番号です。 使用例 ------ C> rawrite RaWrite(98) 1.2 - Write disk file to raw diskette (C)Copyright KATO Takenori, 1995, 1996. All rights reserved. Enter source file name: kern.flp Enter destination drive: a Please insert a formatted diskette into drive A and press RETURN key : Done. 注意! rawriteは、ディスクキャッシュドライバによっては相性が悪い場合があり ます。エラーが出て書き込めないようなら、config.sys や autoexec.bat がない 状態で試してみてください。 3.3. 配布ファイルの準備 次に、インストールする配布ファイルの準備をします。最低限用意しなければなら ないのは、 AT 互換機用の bin 実行ファイル等 src/ssys.?? カーネルソース と PC98 用の 98bin 98 用に変更されたバイナリー(カーネルを含む) 98src/ssys.?? 98 用のカーネルソースの差分ファイル です。必要に応じて AT 互換機用の compat1x FreeBSD 1.1.5.1 のバイナリーを実行するためのシェ アードライブラリ compat20 FreeBSD 2.0 のバイナリを実行するためのシェアー ドライブラリ compat21 FreeBSD 2.1 のバイナリを実行するためのシェアー ドライブラリ compat22 FreeBSD 2.2.X と 3.0 a.out のバイナリを実行するた めのシェアードライブラリ dict ispell 等で使用する辞書 doc FreeBSD ハンドブックとオンラインドキュメント games ゲーム info GNU info ページ manpages マニュアルページ catpages マニュアルページ proflibs プロファイルドライブラリ src すべてのソースファイル XF86333 XFree86 3.3.5 PC98 用の 98doc FreeBSD(98) ハンドブックとオンラインドキュメント 98src 98 用のカーネルソースおよびコマンドの差分ファイル jcatman 日本語マニュアルページ を用意します。 これらのファイルをフロッピーディスクや UFS 形式の MO [注1] あるいはハード ディスク上に作成しておいてください。フロッピーディスクの場合はトップディレ クトリを "bin" など、上記の名前と同じにして、そのなかに bin.?? を 5 または 6 つずつに分けて bin/bin.?? のようにいれます。最初のフロッピーには bin/bin.inf もいれておきます。この *.inf ファイルは従来の root.flp に代わ るものです。また、bin だけは例外的に最後のフロッピーに 98bin/98bin.inf も 入れておくとよいでしょう。 ブート用のフロッピーディスクは 1.2MB(2HC), 1.44MB(2HD) 形式が使用できます が、配布ファイルを入れるフロッピーディスクは 1.2MB(2HC), 1.23MB(2HD) [注2], 1.44MB(2HD) のいずれかの形式が可能です。 [注1] FreeBSD(98) 3.4R では UFS 形式の MO はサポートしていません。 [注2] 通称 1.25MB PC98 2HD フロッピーディスクと呼ばれているもので、以降 1.23MB(2HD) フロッピーディスクと表記します。 DOS のハードディスクや DOS 形式の MO に作成する時は、ルートディレクトリに 置くか、3.4-RELEASE という名前のディレクトリを作成し、そこに "bin" などを 作成して置いてください。この場合にもそれぞれのディレクトリに *.inf ファイ ルを置くことを忘れないようにしてください。 3.1R では FreeBSD (FREEBSD) という名前のディレクトリが使用できなくなってい ましたが 3.2R からは復活しました。RELEASES と言う名前でも可能になっていま す。 98src/patches.tar.gz は /usr/src/ 以下のオリジナルソースファイルに対するパ ッチを tar + gzip でまとめたものです。インストーラによってソースファイルを インストールしない場合に利用してください。 4. インストール これから、インストールの方法を説明します。まず、全体の流れを示します。 インストールの流れは、 1. オプションの設定 2. 領域確保 3. パーティション分割 4. インストール内容の設定 5. メディアの選択 6. インストールの実行 7. 各種設定 となっています。いずれも画面に表示されるメニューにしたがって必要な事項を入 力するだけで行なえます。次に、インストールの手順を詳しく説明していきます。 インストール時にディスクの各パーティションのサイズを決定しますが、一旦イン ストールした後に変更するのは、まず、不可能です。したがって、インストールを 実行する前に、 1. FreeBSD(98) でどれだけの容量を使用するか。 2. FreeBSD(98) の e-h の各パーティションにどのディレクトリを割り当 てるか。(a から d は変更できません。) 3. a-h の各パーティションにどれだけの容量を割り当てるか。 を十分検討しておく必要があります。将来どのように使用していくかも検討し、時 間をかけて考えてください。これらの内容を決めたら、まず、kern.flp から起動 してください。 *各メニューの切替に時間がかかることがあります。 4.1. メインメニュー まず、kern.flp をドライブに挿入して、計算機を起動してください。もし、 CD-ROM や MO を利用する場合は、あらかじめディスクを入れておいてください。 一旦起動した後では、インストーラに新たにドライブを認識させることができませ ん。 しばらくするとコンソールに Please insert MFS root floppy and press enter: と表示されます。 ここで、kern.flp フロッピーを装置から出して、同じ装置に mfsroot.flp フロッ ピーを入れます。そしてリターンキーを押します。 次に「カーネルコンフィグレーションメニュー」が表示されます。 Kernel Configuration Menu  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ Skip kernel configuration and continue with installation Start kernel configuration in full-screen visual mode Start kernel configuration CLI mode ほとんどの場合は Skip を(↑↓キーで)選択してリターンキーを押しても問題があ りません。 ハードウェアの割り込み等の問題がある場合は「フルスクリーンモード」(2番目)を 選択して、不要なドライバを削除したり、割り込み番号を変更するとよいでしょう。 最初に次のメッセージが表示されます。 +-- Japanese Message Check ---+ | Do you use Japanese message | +-----------------------------+ | [ Yes ] No | +-----------------------------+ 日本語の場合は Yes, 英語の場合は No を選択してください。以降は日本語を選択 したものとして説明します。 +---------------------- /stand/sysinstall Main Menu ----------------------+ | FreeBSD のインストレーションと設定ツールへようこそ. 以下のオプションの | | どれかを, 矢印キーかオプション名の最初の 1 文字を打つことで目的のオプシ | | ョンを選択して下さい. [RETURN] を押すことでそのオプションを起動すること | | ができます. [TAB-RETURN] でメニューを抜けることができます. | | +---------------------------------------------------------------------+ | | | U 使用法 クイックスタート - このメニューシステムの使用法 | | | | N 初心者 初心者用インストールを開始する (ビギナー用) | | | | E 高速 クイックインストールを開始する (せっかちな人用) | | | | C カスタム カスタムインストールを開始する (熟練者用) | | | | C 設定 インストール後の FreeBSD の設定を行なう | | | | D 文書 インストールに関する説明, README, その他 | | | | O オプション 各種インストールオプションを確認・設定する | | | | F Fixit フロッピーを使用した修復モードに移る | | | | U アップグレード 既存のシステムをアップグレードする | | | | L 設定のロード デフォルトの設定をロード | | | | 0 索引 個別コマンド一覧 | | | +---------------------------------------------------------------------+ | +-------------------------------------------------------------------------+ | [選択] X 導入終了 | +---------------[ F1 を押せばインストールガイドが読めます ]---------------+ カーソルの上下キーを使ってハイライトバーを動かして、項目を選択し、リターン キーまたはスペースバーを押すと選択した項目が実行されます。 「1 使用法」を選択するとメニューの使い方が表示されます。 +----------------------------------- usage ------------------------------------+ | 本システムの使い方 | | ================== | | | | [ここを読み終って次の画面に移動するには ROLL UP を押して下さい] | | | | インストール手順中、ほとんどのダイアログでは以下のキーが使えます。 | | | | キー 動作 | | ---- ---- | | SPACE(空白) 現在の項目を選択または反転させます。 | | RETURN(改行) 選択されたメニューのボタンで先に進みます。 | | UP ARROW(上矢印) 直前の項目に移動します (テキストでは上に移動)。 | | DOWN ARROW(下矢印) 次の項目に移動します (テキストでは下に移動)。 | | TAB 次の項目に移動します。 | | RIGHT ARROW(右矢印) 次の項目に移動します (TAB と同じ)。 | | SHIFT-TAB 直前の項目に移動します。 | | LEFT-ARROW(左矢印) 直前の項目に移動します (TAB と同じ)。 | | ROLL UP テキスト画面で1ページスクロールアップします。 | | ROLL DOWN テキスト画面で1ページスクロールダウンします。 | | | +----------------------------------------------------------------------( 31%)--+ | [ OK ] | +------------------------------------------------------------------------------+ 右下のパーセンテージ (ここでは 31%) は選択したメニューやドキュメントの全体 に対して何% が表示されているかを示しています。100% でない場合は、カーソル キーでスクロールして残りを読むことが出来ます。 上記の画面には表示されていませんが、 | 「^(-)」または「v(+)」というシンボルがメニューの端に表示されている場合 | | には、その上、あるいは下に、画面に入り切らずに表示されなかった項目があ | | ります。テキスト領域では、テキスト全体からみた現在の場所をパーセント | | 表記で右下隅に表示します。上、または下矢印キーを使って、メニューをスク | | ロールさせてください。ROLL UP や ROLL DOWN キーを使うと画面一杯スクロ | | ールすることができます。 | という項目も注意してください。 では、メインメニューに戻り、カーソルキーで「2 文書」を選択してリターンキー を押してください。 4.2. ドキュメント +--------- FreeBSD(98) X.X.X-RELEASE に関するドキュメンテーション ----------+ | はじめてのユーザは, FreeBSD のインストール法を一歩一歩解説したチュートリ | | アルであるインストールドキュメントも読む必要があるでしょう. 全般的な情報 | | に関しては, README ファイルをお読み下さい. | | +-----------------------------------------------------------------------+ | | | 1 README 全般的な FreeBSD に関する記述. 読んで下さい! | | | | 2 インストール 98 FreeBSD(98) のインストールを一歩一歩解説するガイド | | | | 3 著作権 FreeBSD 著作権宣言 | | | | 4 リリース FreeBSD のこのバージョンに関するリリースノート | | | | 5 著作権 98 FreeBSD(98) 著作権宣言 | | | | 6 リリース 98 FreeBSD(98) のこのバージョンに関するリリースノート | | | | 7 ショートカット sysinstall のショートカットについて | | | | 8 HTML 文書 HTML ドキュメンテーションを読む (インストール後) | | | | 0 終了 このメニューを終了する (以前の場所に戻る) | | | +-----------------------------------------------------------------------+ | +---------------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +--------------------[ F1 を押せばヘルプを表示します. ]---------------------+ と表示されます。これは、各種ドキュメントのリストで、カーソルキーで選択して、 リターンキーを押すことにより読むことができます。最低でも 「3 著作権」 「5 著作権 98」 「6 リリース 98」 を読んでください。FreeBSD(98) を使用するためにハードディスクに複製するため には、「3 著作権」と「5 著作権 98」の内容を承認する必要があります。読みた いドキュメントをすべて読んだら、「終了」にハイライトバーを移動させ、リター ンキーを押してください。するとメインメニューに移動します。 4.3. オプションの設定 メインメニューで「O オプション」を選択し、リターンキーを押してください。 すると、 -------------------------------------------------------------------------------- オプションエディタ 名前 値 名前 値 ---- ----- ---- ----- NFS Secure YES Config save YES NFS Slow NO Re-scan Devices <*> Debugging NO Use Defaults [RESET!] Yes to All NO FTP username ftp Editor /usr/bin/ee Tape Blocksize 20 Extract Detail high Release Name X.X.X-RELEASE Install Root / Browser package lynx Browser Exec /usr/local/bin/lynx Media Type Media Timeout 300 Package Temp /usr/tmp SPACE でオプションを選択, あるいはトグル. 矢印キーで移動. ? または F1 でさらに詳しいヘルプ. 設定が完了したら Q で終了. 安全なポートでしか NFS サーバが通信しない -------------------------------------------------------------------------------- と表示されます。それぞれの項目はチェックボタンになっていて、スペースバーに より ON/OFF を切替えます。各項目の内容は、 NFS secure NFS サーバが保証されたポートのみを使用する場合に選択してください。 NFS Slow 遅いネットワークで NFS を使用する場合は選択してください。 Debugging 詳細なデバッグ情報を表示します。インストールがうまくいかない時 はこのオプションを選択して、何が起こっているのか確認してください。 Yes to All 全ての対話的質問に Yes を仮定します。 FTP username FTP を使用してインストールする場合のユーザ名とパスワードを指定します。 匿名 FTP では一般に anonymous または ftp です。 Editor インストール中に使用するスクリーンエディタを指定します。 Tape Blocksize テープからインストールする場合にブロックサイズを指定します。 Extract Detail デバッグ画面での展開の途中経過のレポートの程度を指定します。 Release Name 媒体からロードするリリースを指定します。none とすると異なるリリースを インストールできますがインストール後に動作するとは限りません。 Browser Pkg HTML 形式のドキュメントを読むためのブラウザ。 Browser Exec HTML のブラウザとして起動するコマンド名。 Media Type インストールに使用する媒体のタイプ。 Package Temp パッケージのインストールの際に使用されるワークディレクトリ。 Use Defaults 全てのオプションの値をスタートアップデフォルトの値にリセットします。 もし、FTP username を選択した場合、 +----------- 回答を入力して下さい ------------+ | ログインするためのユーザ名を入力して下さい: | | +-----------------------------------------+ | | |ftp | | +-+-----------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +---------------------------------------------+ と表示されるので、FTP サーバのホスト上でのユーザ名を入力しリターンキーを押 してください。次に、 +------------ 回答を入力して下さい -------------+ | このユーザのためのパスワードを入力して下さい: | | +-------------------------------------------+ | | | | | +-+-------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +-----------------------------------------------+ と表示されるので、パスワードを入力してください。 警告! 入力したパスワードは画面に表示されます。他の人が見ている環境では入 力しないでください。 必要なオプションを選択したら q を押してください。するとメインメニューに戻 ります。 4.4. 領域確保 メインメニューに戻ったら「2 初心者」、「3 高速」、「4 カスタム」、「U アッ プグレード」など適切な項目を選択してください。ここでは例として「2 初心者」 を選択します。すると、 +------------------------------ Message -------------------------------+ |次のメニューでは, DOS スタイル ("fdisk") のパーティショニングをディ | |スクに対して行ないます. もし単純に全てのディスクスペースを FreeBSD | |に対して割り当てたいのであれば (選択したディスクに存在している全て | |の内容を上書きしてしまいます), A (ディスク全体を使用) コマンドを使 | |用して, デフォルトパーティショニング法を選択し, Q (終了) コマンド | |で終了して下さい. もし空いている領域のみを FreeBSD に対して割り当 | |てたいのであれば, ("unused") とマークされたパーティションに移動して, | |C (パーティション作成) コマンドを使用して下さい. | +--------------------------------------------------------------(100%)--+ | [ OK ] | +---------------------[ Press return to continue ]---------------------+ というように、まず次のメニューの説明が必ず表示されます。リターンキーを押し て先に進みます。 SCSI ディスクが複数台ある場合など、インストール可能なデバイスが複数の場合は +--------------------- ドライブを選択して下さい ----------------------+ | インストレーションを行なうドライブ (複数でもよい) を選択して下さい. | | もしあなたがブートパーティションを最初のドライブ以外に置きたい場合 | | や, 複数のオペレーティングシステムを一台のマシンにインストールした | | い場合には, ブートマネージャを後でインストールするというオプション | | があります. ドライブを選択するには, 矢印キーでカーソルを対象ディス | | クの上に移動して, [SPACE] を押して下さい. 選択を解除するにはもう一 | | 度 [SPACE] を押して下さい. | | +-----------------------------------------------------------------+ | | | [ ] wd0 wd0 | | | | [ ] da0 da0 | | | | [ ] da1 da1 | | | +-----------------------------------------------------------------+ | +---------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +-[ F1 を押せばディスクのジオメトリに関する重要な情報を表示します! ]--+ のように表示されます。なお、インストール可能なデバイスが一つしかない場合は、 このメニューは表示されません。(da は SCSI ハードディスクを表し、IDE ハード ディスクは wd になります)。 注意! SCSI デバイスの da の後の数字は SCSI ハードディスクを ID 順に並べた ものになっています。必ずしも SCSI ID と一致しているわけではないので注意し てください。 カーソルキーでインストールしたいデバイスにハイライトバーを移動してスペース バーを押してください。すると、 -------------------------------------------------------------------------------- ディスク名: da0 FDISK パーティションエディタ ディスクジオメトリ: 1328 シリンダ / 8 ヘッド / 120 セクタ = 1274880 セクタ 開始位置 大きさ 終了位置 名称 タイプ 種別 副タイプ フラグ 0 361216 361215 - 6 unused 0 以下のコマンドがサポートされています (大文字小文字を問いません): A = ディスク全体を使用 B = 不良ブロック調査 C = スライス作成 D = スライス削除 G = ジオメトリ設定 S = ブート可能に設定 T = タイプを変更 U = 全ての変更を取消 Q = 終了 W = 変更を書き込む F1 または ? でさらに詳しいヘルプ, 矢印キーで選択. -------------------------------------------------------------------------------- のようになります。もし、すでに確保された領域があれば表示され「種別」にそれ を利用する OS の種類 (freebsd=FreeBSD(98)、fat=MS-DOS/Windows) が表示され ます。 ディスクジオメトリ: 1328 シリンダ / 8 ヘッド / 34 セクタ = 361216 セクタ この例ではハードディスクは BIOS 上では 1 トラックあたり 34 セクタで、1 シ リンダあたり 8 トラックで、1328 シリンダ (約 186MB) です。画面に表示されて いるのは領域の確保状況で、この例では領域確保されている部分がありません (フォーマットしただけです。)ここで、'C' と押すと領域確保を行ないます。まず、 +---------------- 回答を入力して下さい ----------------+ | 新しい FreeBSD パーティションの名前を入力して下さい. | | +--------------------------------------------------+ | | |FreeBSD | | +-+--------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +------------------------------------------------------+ と表示されます。領域の名前を入力してください。FreeBSD 以外にする理由がなけ れば、そのままリターンキーを押してください。すると、 +---------------------- 回答を入力して下さい -----------------------+ | 新しい FreeBSD のパーティションの大きさをブロック数単位, あるいは | | 最後に `M' をつけてメガバイト単位で指定して下さい (例: 20M). | | +---------------------------------------------------------------+ | | |361216 | | +-+---------------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +-------------------------------------------------------------------+ と表示されます。確保する容量またはセクタ数を入力してください。容量で指定す る場合は、'120M' のように、最後に大文字の 'M' をつけてください。値を入力し たらリターンキーを押してください。もし、値を変更せずに、リターンキーを押す と、確保可能な最大の容量を FreeBSD に割り付けます。この例ではそのままリタ ーンキーを押します。すると、画面の領域情報は、 開始位置 大きさ 終了位置 名称 タイプ 種別 副タイプ フラグ 0 272 271 - 6 unused 0 272 360944 361215 da0s1 3 freebsd 50324 C のようになります。2 行目が今確保した領域です。そのままリターンキーを押した のに Size が小さくなっていて、始めの 272 セクタが未使用のままになっていま すが異常ではありません。PC-9801 シリーズの場合、先頭の 1 シリンダーはハー ドディスク起動メニューや、領域の情報を格納するために予約されています。その ため、8 x 34 = 272 セクタは使用されないのです。(この数字はハードディスクお よびインターフェイスボードにより変化します。) 重要! 同一ドライブ上に NetBSD/pc98 や 386BSD(98) と FreeBSD(98) の領域を 共存させることはできません。 もし、間違えた場合は、消去したい領域にカーソルキーでハイライトバーを移動し、 'D' を押してください。指定した領域が削除されます。(FreeBSD(98) をインスト ールする領域をあらかじめ MS-DOS で確保した場合も、一度 'D' を押してその領 域を削除しておいてください。) 「A = ディスク全体を使用」を押した場合は注意が必要です。次の確認が行われま すが通常のインストールでは Yes を選んでください。No を選んだ場合は FreeBSD は起動できますが、アップグレード時にディスクを認識できなくなるという問題が 起こります。 +------------------------- 確認してください --------------------------+ |正しいパーティションエントリを保持して, このドライブには将来的に他の | |オペレーティングシステムを同居させる余地を残しますか? | +---------------------------------------------------------------------+ | [ Yes ] No | +---------------------------------------------------------------------+ これで問題がなければ 'Q' を押してください。ドライブ選択のメニューに戻りま す。 [X] da0 da0 [ ] da1 da1 もし、FreeBSD(98) を、既存の FreeBSD(98) あるいは MS-DOS の領域からインス トールしたい場合は、その領域のあるディスクも選択しておいてください。このと き、FDISK パーティションエディタでは、確認するだけで変更する必要はありませ ん。「名称」の項目を確認しておいてください。 重要! 一旦確保した領域をインストール後に変更するのは不可能です。十分注意 して設定してください。 4.5. ディスクラベルの設定 つぎに、確保した領域をさらにパーティションに分割します。領域を確保したら、 +----------------------------- Message ------------------------------+ |次に, 今作った fdisk パーティション内に BSD パーティションを作らな | |ければなりません. もしあなたが十分なディスクスペース (200MB または | |それ以上) を持っており, かつ特別な要求がないのであれば, 単に A (全 | |てをデフォルトに設定) コマンドを使用してディスクを自動的に割り当て | |れば大丈夫です. もし A コマンドでは設定し切れない特殊な要求がある | |場合には, 手動でレイアウトを行なって下さい. | +------------------------------------------------------------(100%)--+ | [ OK ] | +--------------------[ Press return to continue ]--------------------+ という説明の後に -------------------------------------------------------------------------------- FreeBSD ディスクラベルエディタ ディスク: da0 区画名: da0s1 空き領域: 361216 ブロック (181MB) 区画 マウント位置 容量 Newfs 区画 マウント位置 容量 Newfs ---- ------------ ---- ----- ---- ------------ ---- ----- ここでは以下のコマンドが使用できます (大文字でも小文字でも構いません): C = 作成 D = 削除 M = マウント・ポイント W = 書き込み N = Newfs オプション T = Newfs トグル U = 取消 Q = 終了 A = 全てをデフォルトに設定! F1 または ? でヘルプ, 矢印キーで選択 -------------------------------------------------------------------------------- と表示されます。ここでは、FreeBSD(98) の領域をさらにどのようなパーティショ ンに分割するかを指定します。もし、既存の FreeBSD(98) または、MS-DOS の領域 が含まれている場合は、すでに表示されています。 この例では、何もインストールされていないドライブについて説明します。 最も簡単なのは A でインストーラに計算させる方法です。 今回の例ではインストーラは以下のようなパーティションに分割します。 区画 マウント位置 容量 Newfs 区画 マウント位置 容量 Newfs ---- ------------ ---- ----- ---- ------------ ---- ----- da0s1a / 32MB UFS Y da0s1b 27MB SWAP da0s1e /var 30MB UFS Y da0s1f /usr 87MB UFS Y 必ず必要なパーティションは a パーティションで、ここに、カーネルや、最低限 必要なバイナリや設定ファイルなどをおきます。さらに、'b パーティション' と いうスワップ領域を設定する必要があります。実際には a パーティションはあま り大きくせず、残りを別なパーティションに割り当てます。また、スワップパーテ ィションは複数のドライブに設けることが可能です。 もしインストーラが決定したパーティション構成が気に入らなければ C で一つず つパーティションを作成して行きます。 重要! 一旦割り付けたパーティションをインストール後に変更するのは不可能で す。十分注意して内容を決めてください。 警告! Newfs の項目が 'Y' になっているパーティションは、一度内容を全部消去 します。もし、既存のパーティションを表していて、その内容を消去されると困る 場合は、'T' をおして Newfs のところが 'N' になるようにしてください。 重要! もし、既存の FreeBSD(98) の領域からインストールする場合、該当する領 域を表す部分にハイライトバーを移動させ、'M' をおしてマウントポイントを指定 してください。このマウントポイントは後でインストールするメディアの選択の時 に入力するので忘れないようにして下さい。また、そのような領域に対して 'Newfs' を実行すると中身が全部消去されてしまうので、もし、'Newfs' の部分が 'N' でなければ、'T' を押して表示が 'N' になるようにして下さい。 重要! FreeBSD(98) 2.X からのバージョンアップの場合は、かならずルートファ イルシステムに対して Newfs を実行してください。もし、Newfs を実行しない場 合、FreeBSD(98) を起動することはできません。 注意! FreeBSD(98) 移植チームは、旧バージョンからの上書きアップデートを行 なわず、DOS パーティションやデータ領域を除くすべてのファイルシステムに対し て Newfs を実行することを推奨します。 4.6. 配布ファイルの選択 続いて、 +-------------------- 配布ファイルを選択して下さい --------------------+ | 簡単のため, いくつかの「出来合いの」配布ファイルのセットを提供して | | います. これらの選択は, 我々が最も適当なデフォルトであると考えるも | | のです. もし自分で配布ファイルを選択したい場合は, 「カスタム」を選 | | 択して下さい. 最初に出来合いのパッケージを選んで, 後からカスタムで | | 調整を行なうこともできます. 項目を選択する場合は [SPACE] を押してく | | ださい. 設定が終了したら, 終了の項目を選択するか [RETURN] を押して | | 下さい. | | +------------------------------------------------------------------+ | | | <<< X 終了 このメニューから抜ける (前の場所に戻る) | | | | [ ] A 全て 全ソース, バイナリ, X Window System バイナリ | | | | R リセット 選択されたリストをリセット | | | | [ ] 1 開発者 全ソース, バイナリ, 文書, ただしゲーム除く | | | | [ ] 2 X-開発者 上と同様, ただし X Window System を含む | | | | [ ] 3 カーネル開発 全バイナリ, 文書, カーネルのみのソース | | | | [ ] 4 ユーザ 平均的ユーザ - バイナリと文書のみ | | | | [ ] 5 X-ユーザ 上と同様, ただし X Window System を含む | | | | [ ] 6 最小構成 可能な限り最小の構成 | | | | > > 7 カスタム 自分自身で配布ファイルのセットを指定 | | | +------------------------------------------------------------------+ | +----------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +---[ F1 を押せばこれらのオプションに関する詳しい解説を表示します ]----+ と表示されます。画面に表示されていないメニューはカーソルキーでスクロールす ると表示されます。一般的には User または X-User が無難です。 注意 : オリジナルの FreeBSD リリースを CD-ROM からインストールし FreeBSD(98) の部分だけ MS-DOS 領域からインストールする場合(※1)は注意が必 要です。本来 CD-ROM にない 98src や 98bin の部分を選択するとインストールに 失敗して正常に /kernel が作成できない等の問題が起こります(※2)。CD-ROM か らインストールする場合は bin や src の中の必要なものを指定して一度インスト ールしてください。この時 FreeBSD(98) に含まれる項目は選択してはいけません。 その後、メディア選択で「DOS」を選択し直して今度は FreeBSD(98) に含まれる もの (98bin, 98src 等) だけ選択してください。この時、98src の項目を選択す ると src も同時に選択状態となりますので、もう一度 src の選択画面に切替えて src で選択された状態になっているものを取り消してください。その後、「6 カ スタム」画面の「6 コミット」を実行してインストールを行います。 ※1 複数の媒体からインストールすること自体「初心者」がやることではありま せん。:-) このようなインストールは「初心者(ビギナー用)」モードではな く、「カスタム(熟練者用)」モードで実行してください。 ※2 98bin を選択した時で正常にインストールが終ったなら、Fixup 処理が行われ ます。そこで、/kernel.GENERIC98 を /kernel にコピー、/boot/kernel.config, /boot/loader.conf の作成、/kernel.GENERIC, /boot/boot0 の削除、全デバ イスの作り直し、環境専用のデバイスエントリ(/dev/) の作成、newaliases の実行がおこなわれます。媒体に含まれない物を選ぶとインストール時にエラー となり、これらのことが実行されません。 4.6.1 配布ファイルのカスタマイズ もし、「7 カスタム」を選択すると、 +---------------- インストールする配布ファイルの選択 ------------------+ | インストールしたい配布ファイルをチェックして下さい. 最低でも "bin" | | と "98bin" はなければいけません. | | (警告) DES 配布ファイルをアメリカ合衆国国外に持ち出さないで下さい. | | これはアメリカ合衆国のユーザのみのためのものです. | | +------------------------------------------------------------------+ | | | <<< X 終了 このメニューから抜ける (前の場所に戻る) | | | | [ ] A 全て 全ソース, バイナリ, X Window System バイナリ | | | | R リセット 選択されたリストをリセット | | | | [ ] bin バイナリ基本配布ファイル (必須) | | | | [ ] 98bin PC98 基本バイナリ配布 (必須) | | | | [ ] compat1x FreeBSD 1.x バイナリ互換性 | | | | [ ] compat20 FreeBSD 2.0 バイナリ互換性 | | | | [ ] compat21 FreeBSD 2.1 バイナリ互換性 | | | | [ ] compat22 FreeBSD 2.2.X と 3.0 a.out バイナリ互換性 | | | | [ ] DES DES 暗号化コード - 輸出禁止! | | | | [ ] dict スペルチェッカー辞書ファイル | | | | [ ] doc FreeBSD ハンドブックとオンラインドキュメント | | | | [ ] 98doc FreeBSD(98) ハンドブックとオンラインドキュメント | | | | [ ] games ゲーム (非商用) | | | | [ ] info GNU info ファイル | | +-+-----v(+)---------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +----------------------------------------------------------------------+ と表示されます。ハイライトバーを移動させ、スペースバーを押すことによりイン ストールするかしないかを選択します。インストールする配布物には "X" が付け られます。画面にない項目はカーソルを移動させると表示されます。 重要! アメリカ合衆国およびカナダ国内で (ネットワーク的ではなく物理的に!) インストールする場合を除き、アメリカ合衆国またはカナダからファイルを取り寄 せる設定で DES を選択してはいけません。 [参考] 日本国内にはアメリカ合衆国およびカナダの外で開発された FreeBSD の DES 配布物互換のものがおかれている場合があります。そのようなものを利用する 場合は DES を選択しても構いません。ただし、そのようなファイルをアメリカ合 衆国またはカナダに輸入できるかどうかは把握していません。 4.6.2. カーネルソースファイルのインストール カーネルを再構築するためにカーネルのソースが必要です。 配布ファイルの選択で必ず「7 カスタム」を選択してください。 「インストールする配布ファイルの選択」画面の後部分の行に FreeBSD(98)用の ソースファイルのインストール指示があります。 | | [ ] 98src PC98用全てのソース | | | | [ ] src DES を除く全てのソース | | | | [ ] ports FreeBSD Ports コレクション | | | | [ ] XFree86 XFree86 3.3.5 配布ファイル | | +-+------------------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +----------------------------------------------------------------------+ ここで、98src を選択(カーソルを移動してスペースを押します)してください。 次の画面が表示されます。 +------ インストールする 98src サブコンポーネントを選択して下さい ------+ | インストールしたい FreeBSD(98) ソースツリーのコンポーネントをチェック | | して下さい. share を除いて, オリジナルのソースを取り込んだ後に PC98 | | 用のソースを上書きします. | | +-------------------------------------------------------------------+ | | | <<< X 終了 このメニューを終了する (前の場所に戻る) | | | | [ ] A 全て 以降の全てを選択する | | | | R リセット 以降の全てをリセットする | | | | [ ] base /usr/src のトップレベルファイル | | | | [ ] contrib /usr/src/contrib (コントリビュートソフトウェア) | | | | [ ] etc /usr/src/etc (雑多なシステムファイル) | | | | [ ] lib /usr/src/lib (システムライブラリ) | | | | [ ] lkm /usr/src/lkm (ローダブルカーネルモジュール) | | | | [ ] release /usr/src/release (リリース生成ツール) | | | | [ ] sbin /usr/src/sbin (システムバイナリ) | | | | [ ] share /usr/src/share (ドキュメントと共有ファイル) | | | | [ ] sys /usr/src/sys (FreeBSD(98) カーネル) | | | | [ ] ubin /usr/src/usr.bin (ユーザバイナリ) | | | | [ ] usbin /usr/src/usr.sbin (補助的システムバイナリ) | | | +-------------------------------------------------------------------+ | +-----------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +-----------------------------------------------------------------------+ 「sys /usr/src/sys (FreeBSD(98) カーネル)」を選んでください。 この後、インストール作業を続けるか、コミットを行うと、カーネルソースファ イルがインストールされます。 カーネルの再構築については附属の handbook.98 を参照してください。 4.6.3. X Window System のインストール内容の設定 もし、配布物にXが含まれる場合は、 +-------------------- XFree86 3.3.5 配布ファイル --------------------+ | XFree86 3.3.5 配布ファイル中で, 必要とするコンポーネントを選択し | | て下さい. | | +----------------------------------------------------------------+ | | | X 終了 このメニューを終了する (前の場所に戻る) | | | | A 全て XFree86 配布ファイル全てを選択する | | | | R リセット XFree86 配布ファイルをリセットする | | | | B 基本 基本コンポーネントメニュー (必須) | | | | S サーバ X サーバメニュー | | | | F フォント フォントセットメニュー | | | +----------------------------------------------------------------+ | +--------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +--[ F1 を押せばXFree86 の FreeBSD 向けリリースノートを表示します ]--+ と表示されます。まず、「B 基本」を選択してください。すると、 +---------------- XFree86 3.3.5 基本コンポーネント ----------------+ | インストールしたい XFree86 基本コンポーネントを選択して下さい. | | 最小インストールでは, bin, lib, set をインストールして下さい. | | +--------------------------------------------------------------+ | | | <<< X 終了 このメニューを終了する (前の場所に戻る) | | | | [ ] A 全て 以降の全てを選択 | | | | C リセット 以降の全てをリセットする | | | | [ ] bin クライアントアプリケーションと共有ライブラリ | | | | [ ] cfg 設定ファイル | | | | [ ] doc README とリリースノート | | | | [ ] html HTML 文書ファイル | | | | [ ] lib 実行時に必要なデータファイル | | | | [ ] lk98 PC98 用サーバリンクキット | | | | [ ] lkit その他全マシン用サーバリンクキット | | | | [ ] man マニュアルページ | | | | [ ] prog プログラマのためのヘッダとライブラリ | | | | [ ] ps PostScript 文書 | | | | [ ] set XFree86 セットアップユーティリティ | | | | [ ] sources XFree86 3.3.5 標準ソース | | | | [ ] csources XFree86 3.3.5 contrib ソース | | | +--------------------------------------------------------------+ | +------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +-[ F1 を押せばXFree86 の FreeBSD 向けリリースノートを表示します ]-+ と表示されます。ここで、基本的なバイナリのうち、何をインストールするか選択 します。リターンキーを押すと前の画面に戻ります。次に、「S サーバ」を選択し てください。すると、 +--------------------------- X サーバの選択 ------------------------------+ | インストールしたい X サーバのタイプをチェックして下さい. もしあなたの | | グラフィックカードでどのサーバが動作するのかわからない場合は, SVGA か | | VGA 16、PC98 の場合は 9EGC か 9840 サーバを使用できるか試すことをお勧 | | めします (VGA と Mono のサーバはほとんどの LCD ディスプレイに対して特 | | に適応します). | | +---------------------------------------------------------------------+ | | | <<< X 終了 このメニューを終了する (前の場所に戻る) | | | | [ ] A 全て 以降の全てを選択 | | | | C リセット 以降の全てをリセットする | | | | [ ] SVGA 標準 VGA または Super VGA カード | | | | [ ] VGA16 標準 16 色 VGA カード | | | | [ ] Mono 標準モノクロディスプレイ | | | | [ ] 3DL 8, 16 と 24 ビットカラー 3D Labs ボード | | | | [ ] 8514 8 ビット (256 色) IBM 8514 または互換カード | | | | [ ] AGX 8 ビットカラー AGX カード | | | | [ ] I128 8, 16, 24 ビットカラー #9 Imagine I128 カード | | | | [ ] Ma8 8 ビットカラー ATI Mach8 カード | | | | [ ] Ma32 8 または 16 ビット (65K 色) ATI Mach32 カード | | | | [ ] Ma64 8 または 16 ビット (65K 色) ATI Mach64 カード | | | | [ ] P9K 8, 16, 24 ビットカラー Weitek P9000 ベースのボード | | +-+-----v(+)------------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +----[ F1 を押せばXFree86 の FreeBSD 向けリリースノートを表示します ]--- -+ と表示されます。ここで、画面をスクロールさせて、PC98 のところでスペースキ ー押してください。 +------------------------ PC98用 Xサーバの選択 ------------------------+ | インストールしたい NEC PC98用 X サーバのタイプを選択して下さい. もし | | あなたのグラフィックカードでどのサーバが動作するかわからない場合は, | | 9EGC あるいは 9480 のサーバを選択して下さい (EGC サーバはほとんどの | | PC-9800 ディスプレイに対して特に適応しますし, 480 サーバはほとんどの | | PC-9821 ディスプレイに対して適応します). | | +------------------------------------------------------------------+ | | | <<< X 終了 このメニューを終了する (前の場所に戻る) | | | | [ ] 9480 PC98 8 ビット (256 色) PEGC-480 モード | | | | [ ] 9EGC PC98 4 ビット (16 色) EGC モード | | | | [ ] 9GA9 PC98 GA-968V4/PCI (S3 968) カード | | | | [ ] 9GAN PC98 GANB-WAP (cirrus) カード | | | | [ ] 9LPW PC98 PowerWindowLB (S3) カード | | | | [ ] 9NKV PC98 NKV-NEC (cirrus) カード | | | | [ ] 9NS3 PC98 NEC (S3) カード | | | | [ ] 9SPW PC98 SKB-PowerWindow (S3) カード | | | | [ ] 9TGU PC98 Cyber9320 と TGUI9680 カード | | | | [ ] 9WEP PC98 WAB-EP (cirrus) カード | | | | [ ] 9WS PC98 WABS (cirrus) カード | | | | [ ] 9WSN PC98 WSN-A2F (cirrus) カード | | | +------------------------------------------------------------------+ | +----------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +---[ F1 を押せばXFree86 の FreeBSD 向けリリースノートを表示します ]---+ ここで、必要なサーバを選択して、リターンキーを2度押してください。 次に「S フォント」を選択します。 +----------------------- フォントの詳細な選択 -----------------------+ | インストールしたい個々のフォント配布ファイルをチェックして下さい. | | サーバをインストールする限り, 最低でも, 75dpi と misc のフォントを | | インストールする必要があります (これらはデフォルトで選択されていま | | す). | | +----------------------------------------------------------------+ | | | <<< X 終了 このメニューを終了する (前の場所に戻る) | | | | A 全て 全てのフォント | | | | R リセット フォント選択のリセット | | | | [ ] fnts 標準の 75 DPI とその他のフォント | | | | [ ] f100 100 DPI フォント | | | | [ ] fcyr キリル文字フォント | | | | [ ] fscl Speedo, Type スケーラブルフォント | | | | [ ] non 日本語, 中国語など, 非英語圏のフォント | | | | [ ] server フォントサーバ | | | +----------------------------------------------------------------+ | +--------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +--[ F1 を押せばXFree86 の FreeBSD 向けリリースノートを表示します ]--+ と表示されるので、必要なフォントを選択し、リターンキーを押してください。 (日本語を使う場合は「non」も選択してください) そして、「X 終了」を選択してリターンキーを押すと、インストールオプションの メニューに戻ります。 4.7. メディアの選択 続いて、 +------------------- インストールメディアを選択して下さい --------------------+ | FreeBSD は, フロッピーからインターネット上の FTP サーバに至るまで, さまざ | | まな異なったインストールメディアからのインストールが可能です. もしあなたが | | サポートされている CDROM ドライブからインストールするのであれば, それは一 | | 般的には最高のメディアであるので, これが使用できる場合はその他のメディアか | | らインストールすることを考える必要はありません. | | +-------------------------------------------------------------------------+ | | | 1 CDROM FreeBSD CDROM からインストールする | | | | 2 FTP FTP サーバからインストールする | | | | 3 FTP Passive ファイアウォール経由でFTPサーバからインストールする | | | | 4 DOS DOS パーティションからインストールする | | | | 5 NFS NFS からインストールする | | | | 6 ファイルシステム 既存のファイルシステムからインストールする | | | | 7 フロッピー フロッピーディスクのセットからインストールする | | | | 8 テープ SCSI または QIC テープからインストールする | | | | O オプション オプション画面へ行く | | | +-------------------------------------------------------------------------+ | +-----------------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +-[ F1 を押せばさまざまなメディアタイプに関するさらに詳細な情報を表示します ]-+ と表示されます。希望するメディアを選択しリターンキーを押してください。もし、 選択したメディアに 98 用のファイルがない場合は、インストール後に再び選択し 直すことができるので、まず、bin が含まれているメディアを選択してください。 (Walnut Creek の CD-ROM から大部分をインストールし、残りをフロッピーディス クからインストールすることも可能です!) 注)「4.6. 配布ファイルの選択」の注意事項を読んでください。 注) FreeBSD(98) 3.4R では UFS 形式の MO はサポートしていません。 もし、複数のメディアを利用するのであれば、必ず最初は bin の含まれているメ ディアを選択してください。98bin は必ず bin の後にインストールする必要があ ります。 4.7.1. FTPサイトの選択 もし、インストール元のメディアに FTP を選択すると、 +-------------- FreeBSD FTP 配布サイトを選択して下さい ---------------+ | 以下のリストから, もっとも近いサイト, あるいは「その他」のサイトを | | 選択して下さい. なお, これらのすべてのサイトが, 基本配布キット以上 | | のものを持っているとは限らないということに気をつけて下さい. 一時配 | | 布サイトのみが, 完全な配布ファイルを持っていることを保証しています. | | +-----------------------------------------------------------------+ | | | P 一次配布サイト ftp.freebsd.org | | | | U URL リストにないサイトを URLで指定する | | | | 4.0 SNAP サーバー current.freebsd.org | | | | 3.0 SNAP サーバー releng3.freebsd.org | | | | J 日本 (98) ftp.tokyonet.ad.jp | | | | J 日本 (98) #2 ftp.netlab.is.tsukuba.ac.jp | | | | J 日本 (98) #3 ftp4.jp.freebsd.org | | | | J 日本 (98) #4 ftp.pc98.jp.freebsd.org | | | | J 日本 (98) #5 ftp.ftp.itjit.ad.jp | | | | J 日本 ftp.jp.freebsd.org | | | | J 日本 #2 ftp2.jp.freebsd.org | | | | J 日本 #3 ftp3.jp.freebsd.org | | | | J 日本 #4 ftp4.jp.freebsd.org | | | | J 日本 #5 ftp5.jp.freebsd.org | | +-+-----v(+)--------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +-----------------[ 最も近いサイトを選択して下さい! ]-----------------+ というように、FTP サイトのリストが表示されます。画面に表示しきれていない部 分は、カーソルキーでハイライトバーを移動させるとスクロールして表示されます。 必ずネットワーク的に近いサイトを選択してください。特別な理由の無いかぎり、 絶対に、 ftp.freebsd.org に接続だ! としてはいけません。日本国内のサイトとしては、 ftp.jp.freebsd.org ftp2.jp.freebsd.org ftp3.jp.freebsd.org ftp4.jp.freebsd.org ftp5.jp.freebsd.org ftp6.jp.freebsd.org が表示されます。メニューの国名に '(98)' とあるサイトは、AT 互換機用の配布 物と 98 用のものが同じディレクトリに展開してあり、一度にインストールするこ とができます。そのようなサイトとしては、 ftp.tut.ac.jp ftp.tokyonet.ad.jp ftp.netlab.is.tsukuba.ac.jp ftp4.jp.freebsd.org ftp.pc98.jp.freebsd.org があります。(いずれもメニューに表示されます) また、このリストにないサイトも、'U URL' を選択することによって使用すること が可能になります。 重要! アメリカ合衆国またはカナダ以外の国でインストールする場合で、 Distribution で DES を選択している場合、アメリカ合衆国またはカナダから FTP を用いてはいけません。 もし、'U URL' を選択すると、 +----------------------- 回答を入力して下さい -----------------------+ | FreeBSD の配布ファイルが存在するリモートの ftp サイトの URL を指定 | | して下さい. このサイトに関しては, 匿名 (Anonymous) ftp を受け付け | | るか, オプションエディタの画面から ftp に使用するユーザ名及びパス | | ワードを指定しておく必要があります. | | URL の入力は, | | ftp://<ホスト名>/<パス名> | | という形式である必要があります. ここで, <パス名> は, 匿名 ftp の | | ディレクトリからの相対パス, あるいはログインしたユーザのホームディ | | レクトリからの相対パスです. | | +----------------------------------------------------------------+ | | |ftp:// | | +-+----------------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +--------------------------------------------------------------------+ と表示されるので、URL を入力してください。URL は、 ftp://host.name/directory という形式です。 (例えば ftp://ftp.iij.ad.jp/pub/FreeBSD/releases/i386/3.4-RELEASE) サイトを選択すると、 +----------- ネットワークインターフェースの情報が必要です -----------+ | もしあなたが, イーサネットで直接接続するのではなく, シリアルデバイ | | ス経由で PPP を使用する場合には, まずこの目的のために我々が提供し | | ている ppp ユーティリティを使用して, サービスプロバイダにダイアル | | しなければなりません. もしシリアルデバイス上で SLIP を使用している | | 場合は, 固定的なシリアル接続を仮定します. また, 特殊な "laplink" | | ケーブルを使用して, パラレルポート経由で最近の (2.0R, あるいはそれ | | 以降のバージョン) の FreeBSD のマシンと結んでインストールすること | | もできます. | | +----------------------------------------------------------------+ | | | edX NS DP8390 based ethernet card | | | | sl0 SLIP interface on device /dev/cuaa0 (COM1) | | | | ppp0 PPP interface on device /dev/cuaa0 (COM1) | | | +----------------------------------------------------------------+ | +--------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +[ F1 を押せばネットワークコンフィギュレーションマニュアルが読めま ]-+ と表示されます。適切なデバイスを選択してください。 +--------------------------- ネットワークの設定 ------------+ | ホスト: ドメイン: | | +-----------------------+ +------------------+ | | | | | | | | +-----------------------+ +------------------+ | | ゲートウェイ: ネームサーバ: | | +----------------+ +----------------+ | | |NO | | | | | +----------------+ +----------------+ | | +----- Configuration for Interface ed0 -------+ | | | IP アドレス: ネットマスク: | | | | +----------------+ +----------------+ | | | | | | | | | | | | +----------------+ +----------------+ | | | | ifconfig へのその他のオプション: | | | | +-----------------------------------+ | | | | | | | | | +-+-----------------------------------+-------+ | | | | +------+ +----------+ | | | OK | | CANCEL | | +--------------+------+------------+----------+----------------+ [ 完全に qualified なホスト名. 例: foo.bar.com ] ここで、ネットワークの設定を行ないます。リターンキーかまたは TAB キーを押 すと各項目を移動することができます。(ただし、OK でリターンキー押すと実行さ れるので注意してください。)まず、「ホスト名」の部分に、あなたの計算機のホ スト名を FQDN (hostname.subdomain.domain の形式) で入力して下さい。リター ンキーを押すと「ドメイン名」 に移動します。自動的に FQDN からホスト名を削 除した形になっているはずです。確認したらリターンキーを押して下さい。次に 「ゲートウェイ」に移動します。もし、他のネットワークとのゲートウェイがあれ ば、その IP アドレスを入力して下さい。なければ空欄で構いません。設定したら リターンキーを押して下さい。すると、「ネームサーバ」に移動します。もし、 DNS を使用している環境でネームサーバが運用されていればその IP アドレスを入 力してください。なければ空欄で構いませんが、URL にホスト名が書かれている場 合は必ず設定してください。記入したらリターンキーを押してください。すると、 「 IP アドレス」に移動するので、いま、インストールしようとしいるホストの IP アドレスを入力し、リターンキーを押してください。次に、「ネットマスク」 に移動するので、適切なネットマスクを入力してください。入力したらリターンキ ーを押してください。すると、「ifconfig へのその他のオプション」に移動する ので、ifconfig に特別なオプションが必要なら、それを記入してください。なけ れば空欄のままにしてください。ここで、リターンキーを押すと OK に移動するの で、設定に誤りがなければリターンキーを押してください。もし、修正する場合は TAB キーを押して、修正したい項目に移動してください。 4.7.2. NFSサーバの選択 もし、メディアに NFS を選択すると、 +----------------------- 回答を入力して下さい ------------------------+ | FreeBSD 配布ファイルを持っているディレクトリに対する完全な NFS ファ | | イル指定を行なって下さい. これは | | ホスト名:/FreeBSDが/置いてある/ディレクトリへの/フルパス名 | | というフォーマットである必要があります. | | +-----------------------------------------------------------------+ | | | | | +-+-----------------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +---------------------------------------------------------------------+ と表示されるので、サーバ名とサーバ上のディレクトリ名を、 hostname:/directory/name という形式で入力してください。すると、ネットワークの設定に移りますので、 FTP のところの記述を参考にして設定してください。 重要! Distribution で DES を選択している場合、アメリカ合衆国またはカナダ のホストを設定してはいけません。 4.7.3. ファイルシステムの選択 メディアに「ファイルシステム」を選択すると、 +---------------------- 回答を入力して下さい ----------------------+ | FreeBSD の配布ファイルが置いてあるディレクトリへの完全なパス名を | | 入力して下さい: | | +--------------------------------------------------------------+ | | | | | +-+--------------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +------------------------------------------------------------------+ と表示されるので、配布ファイルのあるディレクトリ名を入力してください。ただ し、選択できるのは、領域確保の際に 'X' をつけたドライブの中で、ディスクラ ベルの設定の時にマウントポイントを設定したディレクトリです。もし、 FreeBSD(98) のパーティションの /freebsd というディレクトリで、そこが /.u1 にマウントされているのであれば、 /.u1/freebsd と入力してください。 4.8. インストールの実行 メディアの選択まで終了すると以下のメッセージが表示されます。 +-------------------------- 確認して下さい ---------------------------+ | これが最後のチャンスです! あなたは「本当に」インストールを継続し | | たいのですか? もしすでに何らかのデータが存在しているディスクに対し | | てこれを実行したいのであれば, 「インストール前に正しいバックアップ | | を作っておくということを我々は強く勧めます!」 | | | | 我々はディスクの内容の消失に関しては何ら責任をとることはできません! | +---------------------------------------------------------------------+ | [ Yes ] No | +---------------------------------------------------------------------+ これまでの設定内容が正しいかどうか確認してください。もし、やり直すのであれ ば、これが最後のチャンスです。ディスクの内容をすべて破壊する可能性があるの で、十分注意してください。問題がなければリターンキーを押してください。指定 したメディアからインストールを行ないます。 もし、NFS や FTP あるいは CD-ROM を指定している場合、FreeBSD(98) 用の配布 ファイルがインストーラの期待する位置とは異なるディレクトリに存在する場合が あります。 (例えば 98bin.aa を 98bin/98bin.aa というパス名で捜しますが、Walnut Creek の CD-ROM からインストールするような場合はそんなディレクトリはありませんね。 )そのような場合、まず、 +---------------- Message -----------------+ |ファイル 98bin/98bin.aa を読み込めません | |I/O error: メディアを再初期化しています. | +----------------------------------(100%)--+ | [ OK ] | +-------[ Press return to continue ]-------+ と表示されます。これは、98bin.aa が見つからなかったことを表しています。リ ターンキーを押すと、 +----------------------------- Message ------------------------------+ |root ファイルシステム上にリンクすべきカーネルイメージがありません. | |このシステムをハードディスクからブートできるようにするのは結構大変 | |でしょう. 心配です! | +------------------------------------------------------------(100%)--+ | [ OK ] | +--------------------[ Press return to continue ]--------------------+ +----------------------------- Message -----------------------------+ |いくつかエラーがありましたが, インストールは完了しました. VTY1 上 | |のデバッグメッセージを vf・3 の機能を使用して読んで下さい. また, | |次のプロンプトで "No" を選択すれば, インストールメニューに戻って, | |再度失敗した操作をやり直すことができます. | +-----------------------------------------------------------(100%)--+ | [ OK ] | +-------------------[ Press return to continue ]--------------------+ と表示されるので、それぞれでリターンキーを押すとメインメニューに戻ります。 今度は「6 カスタム」を選択し +------------- カスタムインストレーションオプションの選択 -------------+ | これはカスタムインストレーションのメニューです. インストールしたい | | 配布ファイルは何か, どこにインストールするか, どこからインストール | | するか, FreeBSD にどれだけディスクを割り当てるか, などをこのメニュー | | から指定することができいます. | | +------------------------------------------------------------------+ | | | X 終了 このメニューを終了する (前の場所に戻る) | | | | 1 オプション さまざまなインストールオプションの設定 | | | | 2 パーティション FreeBSD へのディスク空間の割り当て | | | | 3 ラベル 割り当てたパーティションへのラベリング | | | | 4 配布ファイル 展開する配布ファイルを選択 | | | | 5 メディア インストールメディアの選択 | | | | 6 コミット パーティション, ラベリング, 展開を実際に行なう | | | +------------------------------------------------------------------+ | +----------------------------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +-------------[ F1 を押せばインストールガイドが読めます ]--------------+ 「4 配布ファイル」を選択します。「4 配布ファイル」のメニューから「6 カスタ ム」を選択すると +---------------- インストールする配布ファイルの選択 ------------------+ | インストールしたい配布ファイルをチェックして下さい. 最低でも "bin" | | と "98bin" はなければいけません. | | (警告) DES 配布ファイルをアメリカ合衆国国外に持ち出さないで下さい. | | これはアメリカ合衆国のユーザのみのためのものです. | | +------------------------------------------------------------------+ | | | <<< X 終了 このメニューから抜ける (前の場所に戻る) | | | | [ ] A 全て 全ソース, バイナリ, X Window System バイナリ | | | | R リセット 選択されたリストをリセット | | | | [ ] bin バイナリ基本配布ファイル (必須) | | | | [ ] 98bin PC98 基本バイナリ配布 (必須) | | | | [ ] compat1x FreeBSD 1.x バイナリ互換性 | | | | [ ] compat20 FreeBSD 2.0 バイナリ互換性 | | | | [ ] compat21 FreeBSD 2.1 バイナリ互換性 | | | | [ ] compat22 FreeBSD 2.2.X と 3.0 a.out バイナリ互換性 | | | | [ ] DES DES 暗号化コード - 輸出禁止! | | | | [ ] dict スペルチェッカー辞書ファイル | | | | [ ] doc FreeBSD ハンドブックとオンラインドキュメント | | | | [ ] 98doc FreeBSD(98) ハンドブックとオンラインドキュメント | | | | [ ] games ゲーム (非商用) | | | | [ ] info GNU info ファイル | | +-+-----v(+)---------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +----------------------------------------------------------------------+ と表示されるので「98bin」をマークします。リターンキーを押すと戻るので「5 メディア」を選択します。98bin を含むメディアを選択して戻り、「6 コミット」 を選択してください。 「4 フロッピー」を選択した場合は +---------------------- Message -----------------------+ |floppy drive unit A に次のフロッピーを入れてください | +----------------------------------------------(100%)--+ | [ OK ] | +-------------[ Press return to continue ]-------------+ と表示されるので 98bin を入れたフロッピをドライブに入れてリターンを入れま す。 以上のようにして、「2 初心者」ですべてのファイルがインストールされると +------------------------------ Message -------------------------------+ |おめでとうございます! あなたのシステムには FreeBSD がインストール | |されました. これから最後の設定に関する質問に移行します. 特別な設定を | |したくない設定オプションに関しては, 単に No を選択して下さい. | | | |もしシステムが立ち上がってからこのユーティリティに再度入りたい時は, | |/stand/sysinstall と打って下さい. | +--------------------------------------------------------------(100%)--+ | [ OK ] | +---------------------[ Press return to continue ]---------------------+ と表示されます。「5. FreeBSD(98) の設定」に従って必要な設定を行ってくださ い。 「4 カスタム」でやりなおさなければならなかった場合は +----------------------------- Message -----------------------------+ |いくつかエラーがありましたが, インストールは完了しました. VTY1 上 | |のデバッグメッセージを vf・3 の機能を使用して読んで下さい. また, | |次のプロンプトで "No" を選択すれば, インストールメニューに戻って, | |再度失敗した操作をやり直すことができます. | +-----------------------------------------------------------(100%)--+ | [ OK ] | +-------------------[ Press return to continue ]--------------------+ に続いて、リターンキーを押すと +------------------------ 確認して下さい -------------------------+ | 未設定のオプション設定のために, 総合設定メニューに移動しますか? | +-----------------------------------------------------------------+ | [ Yes ] No | +-----------------------------------------------------------------+ と表示されます。この場合も以下を参考にして必要な設定を行ってください。 5. FreeBSD(98) の設定 インストールが終了したら、各種の設定を行ないます。最低限設定するべき項目 は、 タイムゾーンの設定 root のパスワードの設定 です。この他に ネットワークの設定 ゲートウェイ anonymous FTP NFS サーバ、クライアント WEB サーバ スクリーンセーバの設定 新規ユーザの追加 などが行えます。 ここでは最低限必要なものについて説明します。以後個々の設定項目について Yes/No で選択していくようになっているので、必要なものは Yes を選択し設定を 行ってください。うっかり No にしてしまっても最後にもう一度一覧が表示される ので大丈夫です。 5.1. タイムゾーンの設定 初心者用インストールの場合は最後の設定に関する質問の最後に近い部分でタイム ゾーンの設定があります。 +---------- 確認して下さい -----------+ | タイムゾーンの設定を今行ないますか? | +-------------------------------------+ | [ Yes ] No | +-------------------------------------+ で Yes を選択してください。 初心者用インストール以外の場合は、最初の画面で「c 設定」を選ぶと FreeBSD 設定メニューが表示されます。 +--------------------------- FreeBSD 設定メニュー ----------------------------+ | もしすでに FreeBSD をインストールしてあれば, このメニューを使用してあなた | | のコンフィギュレーションに合わせたカスタマイズを行なうことができます. この | | メニューのもっとも重要な機能としては, 基本配布ファイルには含まれない「サー | | ドパーティ」ソフトウェアを読み込むためのパッケージユーティリティがあります. | | +-------------------------------------------------------------------------+ | | | X 終了 このメニューから抜ける (前の場所に戻る) | | | | D 配布ファイル 追加の配布物をインストール | | | | P パッケージ FreeBSD 用にパッケージ化されたソフトのインストール | | | | R Root パスワード システム管理者のパスワードの設定 | | | | L ラベル ディスク・ラベル・エディタ | | | | F Fdisk ディスクスライス(PC-形式のパーティション)エディタ | | | | U ユーザ管理 ユーザとグループ情報の追加 | | | | C コンソール コンソールの動作のカスタマイズ | | | | T タイムゾーン あなたの住んでいるタイムゾーンの設定 | | | | M メディア インストールメディアのタイプの指定 | | | | M マウス マウスの種類の選択 | | | | N ネットワーク ネットワークの設定 | | | | S スタートアップ システムスタートアップサービスの設定 | | | | O オプション さまざまなインストールオプションの設定 | | | | X XFree86 XFree86 サーバーの設定 | | +-+-------------------------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +----[ F1 を押せばこれらのオプションに関するさらに詳細な情報を表示します ]----+ 「3 タイムゾーン」を選択してください。 +--------------- 地域 or UTC(協定世界時)クロック選択 ----------------+ | このマシンの CMOS クロックを UTC (協定世界時) に合わせた状態で使用 | | しますか? | | もしそうではなく, その地域の時刻にしておきたい場合は, ここで「NO」 | | を選択して下さい (Windows などと同一マシンで共存させる場合はこの設 | | 定がお勧めです) | +--------------------------------------------------------------------+ | [ Yes ] No | +--------------------------------------------------------------------+ 一般的にパソコン(PC98)は地域の時刻(ローカルタイム)で使用することが多いです から、ここでは「No」を選んでください。 4.4BSD では、システム内蔵の時計は UTC(協定世界時。わからなければとりあえず GMT と思ってください。)に合わせ、地方時間の調整は OS が行なうという思想に なっています。ここではパソコンの使用法に合わせます。 +-------- タイムゾーン選択 ---------+ | 地域を選択して下さい | | +-------------------------------+ | | | 1 Africa | | | | 2 America -- North and South | | | | 3 Antarctica | | | | 4 Arctic Ocean | | | | 5 Asia | | | | 6 Atlantic Ocean | | | | 7 Australia | | | | 8 Europe | | | | 9 Indian Ocean | | | | 0 Pacific Ocean | | | +-------------------------------+ | +-----------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +-----------------------------------+ と表示されるので、適当な地域を選択してください。日本なら Asia です。 「5 Asia」を選択し、スペースキーを押すと、 +----------------- Asia にある国 -----------------+ | 国を選択して下さい | | +---------------------------------------------+ | | | 1 Afghanistan | | | | 2 Armenia | | | | 3 Azerbaijan | | | | 4 Bahrain | | | | 5 Bangladesh | | | | 6 Bhutan | | | | 7 Brunei Darussalam | | | | 8 Cambodia | | | | 9 China | | | | 10 Cyprus | | | | 11 Georgia | | | | 12 India | | | | 13 Indonesia | | | | 14 Iran | | | | 15 Iraq | | | | 16 Israel | | | +-v(+)----------------------------------------+ | +-------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +-------------------------------------------------+ と表示されるので、国名を選択してください。日本なら Japan です。画面に隠れ ていますので、ROOL UP キーを押します。 +----------------- Asia にある国 -----------------+ | 国を選択して下さい | | +-^(-)----------------------------------------+ | | | 17 Japan | | | | 18 Jordan | | | | 19 Kazakhstan | | | | 20 Korea (Democratic People's Republic of) | | | | 21 Korea (Republic of) | | | | 22 Kuwait | | | | 23 Kyrgyzstan | | | | 24 Lao People's Democratic Republic | | | | 25 Lebanon | | | | 26 Macau | | | | 27 Malaysia | | | | 28 Mongolia | | | | 29 Myanmar | | | | 30 Nepal | | | | 31 Oman | | | | 32 Pakistan | | | +-v(+)----------------------------------------+ | +-------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +-------------------------------------------------+ 「17 Japan」があるので、選択します。すると、 +----------------- Asia にある国 -----------------+ | 国を選択して下さい | | +-^(-)----------------------------------------+ | | | 17 Japan | | | | 18 Jordan | | | | 19 Kazakhstan | | | | 20 Korea (Democratic People's Republic of) | | | | 21 Korea (Republic of) | | | | 22 Kuwait | | +---------------------------- Confirmation ----------------------------+ | 省略形「JST」で適当でしょうか? | +----------------------------------------------------------------------+ | [ Yes ] No | +----------------------------------------------------------------------+ | | 28 Mongolia | | | | 29 Myanmar | | | | 30 Nepal | | | | 31 Oman | | | | 32 Pakistan | | | +-v(+)----------------------------------------+ | +-------------------------------------------------+ | [ OK ] Cancel | +-------------------------------------------------+ と表示されるので、リターンキーを押してください。 5.2. root のパスワードの設定 最後に設定項目の一覧が表示されるので、ここで root のパスワードの設定、およ び必要であれば設定の修正を行います。 +--------------------------- FreeBSD 設定メニュー ----------------------------+ | もしすでに FreeBSD をインストールしてあれば, このメニューを使用してあなた | | のコンフィギュレーションに合わせたカスタマイズを行なうことができます. この | | メニューのもっとも重要な機能としては, 基本配布ファイルには含まれない「サー | | ドパーティ」ソフトウェアを読み込むためのパッケージユーティリティがあります. | | +-------------------------------------------------------------------------+ | | | X 終了 このメニューから抜ける (前の場所に戻る) | | | | D 配布ファイル 追加の配布物をインストール | | | | P パッケージ FreeBSD 用にパッケージ化されたソフトのインストール | | | | R Root パスワード システム管理者のパスワードの設定 | | | | L ラベル ディスク・ラベル・エディタ | | | | F Fdisk ディスクスライス(PC-形式のパーティション)エディタ | | | | U ユーザ管理 ユーザとグループ情報の追加 | | | | C コンソール コンソールの動作のカスタマイズ | | | | T タイムゾーン あなたの住んでいるタイムゾーンの設定 | | | | M メディア インストールメディアのタイプの指定 | | | | M マウス マウスの種類の選択 | | | | N ネットワーク ネットワークの設定 | | | | S スタートアップ システムスタートアップサービスの設定 | | | | O オプション さまざまなインストールオプションの設定 | | | | X XFree86 XFree86 サーバーの設定 | | +-+-------------------------------------------------------------------------+-+ | [ OK ] Cancel | +----[ F1 を押せばこれらのオプションに関するさらに詳細な情報を表示します ]----+ インストール直後は、root のパスワードが設定されていません。これは重大なセ キュリティ障害をもたらす危険があります。まず、設定メニューの「A Root パス ワード」を選択してください。すると、 Change local password for root. New password: と表示されるので、root のパスワードを入力してください。入力してリターンキ ーを押すと、 Retype new password: と表示されるので、もう一度今入力したパスワードを入力し直してください。一致 すればパスワードが設定されます。 6. FreeBSD(98) のリブート すべての設定が終ったら、「0 終了」を選択して一下さい。メインメニューに戻り ます。TABキーを押して「導入終了」を選択し、リターンキーを押してください。 すると +-------------------- 確認して下さい --------------------+ | 本当に終了して構いませんか? システムはリブートします. | | (フロッピーをドライブから抜いて下さい) | +--------------------------------------------------------+ | [ Yes ] No | +--------------------------------------------------------+ というメッセージが出るのでフロッピを抜いて Yes を選択し、リターンキーを押 すとするとインストールされた FreeBSD(98) が立ち上がります。楽しんでくださ い。 6.1. リブート時の注意事項 大抵の場合リブートすればとりあえず FreeBSD(98) を使用することができますが、 インストーラの仕様に基づく、ありがちなトラブルを説明します。 6.1.1. /dev/sd0s1a on /: Specified device does not match mounted device で 起動できない FDISK パーティションエディタ画面で、他のオペレーティングシステムを同居させ る余地を残さなかった場合に起こります。4.4. 領域確保を参照して再度やり直し て下さい。 6.1.2. 起動はできるが、一部のパーティションがマウントできない インストール時に設定したディスクラベルとマウントポイントに基づいて、自動的 に /etc/fstab が生成されるのですが、場合によっては順番に問題が発生する場合 があります。たとえば、/usr/local の記述がルートパーティションと /usr の前 に記述された場合、/usr/local をマウントすべきファイルシステムが存在しない ため、エラーになってしまいます。/etc/fstab を編集し、ルートファイルシステ ムから順番にツリー構造の下に向かうように順序を変更してください。 7. secrdist のインストール 日本で入手できる FreeBSD の配布物には、一般的に secrdist がないはずです。 これは、アメリカ合衆国で作成された DES 関係のファイルが輸出禁止になってい るからです。したがって、たとえ ftp サイトにあったとしてもアメリカ合衆国外 へファイルを転送してはいけません。もし、そのようなことを行なうと、当該サイ トの管理者は法的に困難な立場におかれてしまいます。FreeBSD の DES 関係のフ ァイルと互換性のあるものが ftp://daemon.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD-internat/ にあります。 さて、ファイルを入手したらインストールを行なうのですが、その前に必ず行なわ なければならないことがあります。まず、root のパスワードをブランクにします。 これには、vipw コマンドを使用し、root のパスワードフィールドを root::0:0::0:0:Charlie &:/root:/bin/csh ^^ のようにします。secrdist をインストールする前は、DES とは異なる記号化を行 なったパスワードが入っています。そのため secrdist インストール後に入力した パスワードを DES で暗号化してもパスワードフィールドの内容と同じにならない からです。これを忘れると、ログインできなくなります。 なお、FreeBSD 2.0 以降では、標準で "MD5" という暗号化を行なっています。DES に比べて安全といわれている方法なので、DES を使用する特別な理由がなければ、 そのままにしておいて問題ありません。 [参考] 日本国内のいくつかの anonymous FTP サイトには、des ディレクトリの中 に、アメリカ合衆国およびカナダの外で開発された互換性のあるパッケージが含ま れている場合があります。 ----- thanks HIRAOKA Shinji 森本 亨 ----- 作成/修正 KATO Takenori 野首 寛高, 河之邊 浩 柴田 千春(♂) 小金丸 信幸